カロリーについて(後編)

こんにちは!のうきんです!

今回も引き続き、カロリーについて勉強しましょう!

前回はカロリーと体重の関係、

そこからわかる理想のエネルギー摂取量について説明しました。

まだ前編をご覧になっていない方は先にそちらをどうぞ。

前回はやや抽象的な話でしたので、

今回は具体的な摂るべきカロリーの値を考えていきましょう。

エネルギー必要量の推定式

前回の復習です。

エネルギー必要量は

20<BMI<25を維持できる時のエネルギー摂取でした。

しかしこれでは、現在のBMIが20〜25の範囲外にある方では測りようがありません。

また毎日の食事内容は違いますので、

日々のエネルギー摂取量にも当然ブレが生じてしまいます。

そこでエネルギー必要量を推定する方法について様々な研究がされてきました。

今回はエネルギー必要量の推定式について考えてみましょう。

さまざまな研究の結果、

以下の式でエネルギー必要量が推定されることがわかりました。

エネルギー必要量=基礎代謝量×身体活動レベル

基礎代謝量とは前半にも出てきた言葉ですが、

普通に生活していても消費するエネルギー量のことです。

そして、基礎代謝量は性別、体重、身長、年齢に関連します。

そのため、エネルギー必要量に関連する要因は

  1. 性別
  2. 体重
  3. 身長
  4. 年齢
  5. 身体活動レベル

ということになります。

では具体的にどのようにエネルギー必要量を計算するのか見ていきましょう。

基礎代謝量

計算方法としては色々ありますが、有名なものではHarris -Benedictの式でしょうか。

医療関係の方は一度は聞き覚えのある言葉かもしれません。

しかし今回お薦めする推定式は国立健康・栄養研究所が開発した推定式です。

それがこちら!

男性: 0.0481×W+0.0234×H-0.0138×A-0.4235)×1,000/4.186

女性: 0.0481×W+0.0234×H-0.0138×A-0.9708)×1,000/4.186

W: 体重(kg) H: 身長(cm) A: 年齢(歳)

数字が多すぎて気持ち悪くなりますよね笑

もちろん覚えなくていいです笑 最後に自動計算機をつけてます。

大事なことは先ほどお伝えした通り、

性別、体重、身長、年齢が分かれば基礎代謝量が分かる

ということです。

国立健康・栄養研究所の式はBMI<30までの方であれば、

妥当性が証明されている計算法であり、最も汎用性が高い推定式だと思われます。

身体活動レベル

身体活動レベルについてはこちらの表を使います。

                          日本人の食事摂取基準(2020年版)

自分がどのレベルに属するかは、各自で判断する必要がありますが、ざっくりと

自宅から出る機会がほぼない方は「低い(Ⅰ)」

通勤、通学をしている方は「ふつう(Ⅱ)」

立ち仕事が多い方や、日常的に運動習慣がある方は「高い(Ⅲ)」

と判定して良いです。

結果的に必要なエネルギー量は!?

お待たせしました!

ようやくあなたのエネルギー必要量がわかりました!

計算式は

エネルギー必要量=基礎代謝量×身体活動レベルですので、

以下の項目を埋めて頂ければ結果が出ます!

ほとんどの方はこれで自分の至適なカロリー数がわかります!

どうですか!?結構簡単にわかりますよね!

また、目標とする体重を記入すれば

その体重に合った推定エネルギー必要量が分かります。

現在、やや太り気味/痩せ気味だと思っている方で、目標としている体重がある方は

ぜひそのような使い方もしてみてください!

今後はカロリー数に応じた具体的な食材や調理法などもご提示する予定です!

特別なパターンの場合

①極度の低体重 or 肥満の方

一般に、

低体重者では基礎代謝量やエネルギー消費量は大きく

肥満者では基礎代謝量やエネルギー消費量は小さく

なることがあります。そのため、算出した値は

低体重者ではやや少なめに、

肥満者ではやや多め

見積もっておく必要があります。

なお、「極度」の程度については肥満に関してはBMI>30としていますが、

低体重については明らかな下限は決まっていません。

②75歳以上の高齢者の方

75歳以上の方の場合、身体活動レベルは低下する傾向にあるため、

基本的には身体活動レベルは

低い(Ⅰ)、もしくはふつう(Ⅱ)のいずれかから選ぶ

高い(Ⅲ)は選ばない

こととなっています。

また身体活動レベルの値自体も低めにすることがありますが、

今回は簡略化のため割愛しました。

③糖尿病、慢性腎臓病などの疾患を持っている方

あくまで上記の式は一般的な成人を対象としており、

特定の疾患を持っている方には該当しない場合があります。

これらの疾患を持っている方については、後日詳しく解説します。

まとめ

いかがでしたか!?今回のまとめは以下の通りです。

エネルギー必要量は性別、体重、身長、年齢、身体活動レベルによる

自動計算機はTOPページにも貼っておきますので、お気軽にご使用ください。

カロリーについてはとりあえず、これで一旦終了とします。

また後日、どのように目標の摂取カロリーに近づけていくのか、

といった戦略についてもご説明しようと思います。

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

健康な食事で豊かな未来を!

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のうきん
ボディーメイクをきっかけに栄養の重要性に目覚めた現役脳外科医。 病院内では手術で、病院外では栄養で。 日本の健康寿命を伸ばします。