カロリーについて(前編)

こんにちは!のうきんです!

今日から栄養について本格的に勉強していきましょう!

まずは栄養の基本であるカロリーについてです。

誰もが聞いたことのある言葉だと思いますが、

正確に意味をご存知の方は少ないのではないでしょうか?

今回はカロリーの定義や目標にすべきカロリー数について、

二編に分けて勉強していきましょう。

なお、本サイトでは厚生労働省が発表している、

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書をもとに、お話ししていきます。

これは

「健康寿命の延伸を目的に、国民の国民の健康の保持・増進・生活習慣病の予防のために参照するエネルギー及び栄養素の摂取量の基準を示すもの」

とされています。

要するに、

食生活を正して、健康に長生きしようぜ!」という意味ですので、

本サイトの目的とも合致しますね。

日本人の食事摂取基準(2020年版)

そもそもカロリーとは!?

まずはカロリーの定義についてですが、これはエネルギーの単位です。

我々人間は、日々生活するのにエネルギーを使用します。

通勤したり、仕事したりはもちろん、息を吸うのにもエネルギーは必要です。

カロリー(cal)はエネルギーの大きさを表す単位であり、

普通はもう少し大きい単位であるキロカロリー(kcal)を使用します。

ちなみに1kcalのエネルギーで1Lの水の温度を1度上げることができます。

成人が1日で必要なエネルギーは約2000kcalなので、

2000L(=2トン)の水の温度を1度上げることができます。

人が生きるためには、かなりのエネルギーが必要だと実感できますよね!

それではエネルギーは具体的に何から摂取しているのでしょうか。

正解は炭水化物、たんぱく質、脂質です。

三大栄養素とよく言われるやつですね。

摂取したこれらの栄養素が体内で代謝されてエネルギーになるわけです。

ではこれらはどれも同じ量だけのエネルギーに変わるのでしょうか?

炭水化物:たんぱく質:脂質は1gに対してそれぞれ4:4:9の割合で

エネルギーに変わります。

すなわち、それぞれ100gのずつ摂取すると、

炭水化物とたんぱく質は400kcal、脂質は900kcalに変わります

脂質だけ炭水化物やたんぱく質と同じ量を食べても、

2倍以上エネルギーになりやすいということです。

だから脂質が太る原因として、避けられやすいんですね。

三大栄養素については後日詳述しますので、話をエネルギーに戻します。

では次に体内でのエネルギーバランスについて考えてみましょう。

エネルギーバランスについて

そもそも太る/痩せる原因は何なのか?

それはエネルギー摂取量がエネルギー消費量を上回る/下回るから

消費し切れなかったエネルギーが脂肪として体内に蓄積され太る、

足りないエネルギーが脂肪から使われて痩せる、ということです。

つまりはエネルギーバランスで体格が決まる、ということです。

ではエネルギー消費量は何によって決まるのでしょうか。

エネルギー消費量は基礎代謝、食後の熱産生、身体活動の合計です。

基礎代謝は安静時に消費するエネルギーであり、本人の筋肉量によって決まります。

食後の熱産生は、食事後に代謝が上がり熱を産生することです。

これも筋肉量により変わります。

身体活動は名前通り、運動量によります。

まとめると、エネルギー消費量は概ね筋肉量運動量によって決まります。

つまり、太るか痩せるかというのはエネルギーバランス、ひいては

  1. エネルギー摂取量
  2. 筋肉量
  3. 運動量          

によるといえます。

他にもエネルギーの吸収力も関係しますが、まずはこの3つを考えることが重要です。

理想的なエネルギー量は!?

ここまでで、太ること/痩せることと、エネルギーについての関連について見てきました。

では理想的なエネルギーとはどれくらいなのでしょうか。

答えは20<BMI<25を維持するエネルギー

ここでは「理想的=健康的」としています。

BMIはご存知の方も多い指標だと思います。

定義はBMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)です。

エネルギーバランスはそのまま体重に直結することを先ほどお伝えしました。

そのためエネルギー摂取量と消費量が全く同じであれば、体重は変わらないと言えます。

BMIは身長で体重を補正した指標なので、

身長と体重が変わらなければ、もちろんBMIも不変です。

また、BMIはこれまでに様々な研究で使用されてきた値ですが、

20~25が最も死亡率が低かったとされています。

         日本人の食事摂取基準(2020年版)

そのため食事量、運動量が一定で、20<BMI<25の体格を維持できているのであれば、

その食事量があなたにとって最適なエネルギー摂取量と言えます。

また高齢者においては食欲低下に伴う、栄養失調に陥ることが多いため、

若年者よりも高めのBMIが許容されるといった傾向が見られます。

そのため年齢別に目標BMIを設定すると、下記の通りになります。

                   日本人の食事摂取基準(2020年版)

まとめ

いかがでしたか?今回はカロリー=エネルギーの概要についてご説明しました。

今日のまとめは以下の通りです。

  1. 体格は摂取と消費のエネルギーバランスで決まる
  2. 摂取エネルギーは三大栄養素の摂取量で決まる
  3. 消費エネルギーは筋肉量、運動量で決まる
  4. 20<BMI<25を維持する摂取エネルギー量が理想

今回の内容が皆様のお役に立てば幸いです。

でもこんな風に思った方、いらっしゃいませんか!?

カロリーについての考え方はわかった!

でも具体的に20<BMI<25を維持するエネルギーって自分はどれくらいなの!?

次回はこの問いにお応えして、理想のカロリー数を体格別に具体的な数字としてご提示します!

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

健康な食事で豊かな未来を!

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のうきん
ボディーメイクをきっかけに栄養の重要性に目覚めた現役脳外科医。 病院内では手術で、病院外では栄養で。 日本の健康寿命を伸ばします。