こんにちは!のうきんです!
前回からビタミンについて説明してきました。
ビタミンの総論+脂溶性ビタミンの前半はこちらから。
今回は脂溶性ビタミンの後半です。
取り上げるのはビタミンEとKになります。
ビタミンE
機能
ビタミンEは一言で言えば、盾の役割をします。
細胞の膜には不飽和脂肪酸が存在しますが、これが酸化されてしまうと
細胞の壊死が誘発されます。
これを防ぐためにビタミンEは細胞の膜に存在し、不飽和脂肪酸が酸化される前に
自らが酸化されます。これを抗酸化作用と言います。
つまり、とてもいい奴、ということです笑。
また血管の拡張を来す効果も指摘されていますが、
生活習慣病の予防に関してははっきりとしたデータはありません。
欠乏すると細胞の膜が弱くなり、細胞の寿命が短くなります。
そのため、赤血球が壊れて貧血になったり、
抗酸化作用が弱くなり、動脈硬化が増悪したりします。
摂取量
実は通常の生活を行なっていれば欠乏症、過剰症とも起こりにくいとされています。
平成28年の国民健康・栄養調査において、
一般的な日本人は十分な量のビタミンEを摂取しているとされています。
目安量は成人において5〜7mg/day程度、
上限は650〜900mg/dayと大きな幅があります。
多く含まれている食品
最も多い食品は植物油です。またアーモンドや落花生のような木の実にも
多く含まれています。
100g当たり、ひまわり油で38.7mg、アーモンドで30.3mgと
十分量の摂取が可能です。
脂溶性ビタミンのため、油と組み合わせて摂取することで多くの量を摂取できます。
ビタミンK
機能
ビタミンKの主な機能は止血です。
出血を止める機構は非常に複雑ですが、その要素の1つに凝固因子があります。
その名の通り凝固(=血を固める)に関わる因子です。
凝固因子はその中にも複数の種類がありますが、ビタミンKは凝固因子の一部を
活性化することで、止血を促進します。
また骨折の予防にも有効であると言われています。
そのため欠乏した場合は、止血しにくくなったり、骨折をしやすくなります。
過剰症はほぼ起こり得ません。
摂取量
こちらも一般的な日本人の食生活では欠乏症・過剰症とも起こりません。
目安量としては、男女とも成人であれば
150μg/day程度の摂取が理想とされています。
多く含まれている食品
ビタミンKは2種類あり、フィロキノンとメナキノンに大別されます。
フィロキノンは緑色の野菜に多く、メナキノンは発酵食品に多いです。
特に日本人に関係する食品は納豆です。
ひきわり納豆では1パック(約50g)で450μg程度の摂取が可能です。
そのため、納豆を日常的に食べる人とそうでない人では
明確に血液中のビタミンK濃度が違うと言われています。
ワーファリンを内服している方は要注意!
ワーファリンという薬を聞いたことがあるでしょうか?
不整脈や心臓の手術の経験がある方などに使うお薬です。
これはビタミンKの作用を抑えることで血液が固まりにくくする薬です。
そのため、ワーファリンを飲んでいる方がビタミンKを多く取ると、
ワーファリンの効果が減弱します。
ワーファリンを内服されている方は取りすぎにはご注意ください!
まとめ
いかがでしたか!?今日のまとめは以下の通りです。
- ビタミンEは酸化を予防して細胞を長持ちさせる
- 植物油や木の実に多い
- ビタミンKは止血をして、骨を作る
- 納豆に多いが、ワーファリンを飲んでいるときは要注意
- どちらも欠乏症・過剰症は起こしにくい
今回で脂溶性ビタミンは終了です。お疲れ様でした。
次からはビタミンB・Cなどの水に溶けるビタミンを紹介します。
これらはビタミンの中でも特に大事な役割を持っているものが多いです。
しっかりと勉強していきましょう!
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
健康な食事で豊かな未来を!
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